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ジョルノと春の話

 私「春なのでお題ください!」
 フォロワー「ブチャラティが死んだあとのジョルノについて」
 
 という地獄のやりとりがありましたので春のジョルノを描きました。
意外とジョルノって描く機会はそこそこあれど、ちゃんと考えたことってあんまりないね。
春はジョルノの季節だなあと思います。
夢に向かって歩き始めて、いろんな人に出会って、失った季節について、
彼自身も「自分の季節だ」という思いを強めていくでしょう。
 
 こういう「出会いと別れの季節ー春ー」みたいな書きぶりをすると、
無用な哀しさをかもし出してしまい、
5部のテーマである「哀しみ」をいい加減に煽るだけなようで、あまり好きではない。

 

というわけではいドン!!!!
 そう!前向きポジティブ元気いっぱいジョースターの血統はそういうクヨクヨした感じじゃないでしょ!?
ギャングスターになった、なら言っていいんだからよォ!!
南イタリアの春の陽気な風と、闇の向こうに夏が待ち構えてるみたいな夜と、
新しい人生の始まりを急かすような、
なにかが始まりたくてしかたがないような、
なにかを始めないといけないと責められるような、
そういう人生のスタートだぞ、ジョルノ・ジョバァーナ。
 実際、春ってすごくワクワクしますよね?します。
意味も無く焦ったり焦れたりするけど、そうネガティブな気持ちにはならない。
私が一年で一番元気な季節にジョルノをクヨクヨさせるわけにはいかねえんだ...
 
 かといって、何も悲しまずに何もかもをリセットして再スタートというわけではないよ。
そういうわけにはいかないよ。
浮ついたような夢に重みがついてしまったから、簡単に降ろせない荷物になってしまった。
その重みが君にとっての何になるのかはわからない。
腹を据えさせたかもしれないし、ただ重いだけかもしれない。
しかし、夢に重みがつくと同時に、ジョルノに本物の覚悟が生じたのも事実だ。
自信を持っていい。
 
 前に進めなければ。前に進んでいい。進めるぞ。
若いっていいぞ。歳をとるのもいいぞ。
この大荷物と一緒に、青くて長くて大変な春を生きるんだぞ。