みんな大好き「ブチャラティと海」の絵だよ。
海に帰ろう、ブチャラティ。
ここからは完全に蛇足だよ。
ブチャラティについて真面目に考えられないんです。もう10冊くらい同人誌出してるのに。
ブチャラティの愛のことも夢のこともよくわからない。
何を愛していて、何を目指しているのだろう。
結論から言います。何もなかったんだと思います。
何も愛してないし何も夢見ていない。
色の無い、無残な人生だよ。
ただ、自分の状況を受け入れてそのままに生きる懐の深さが、
ちょいと海より深い。
海っていうとあれです。
日の光も届かないような海底で、熱水の噴出孔の周りに住んでいて、
無機物からエネルギーを抽出して生きている、
そういう地上の有機生命体からすると何かから逸脱した生命原理で存在している、
ああいう生き物に似ている。
愛だの夢だのそういうものの届かないところで、
どうやってそれで腹を満たしているのかわからないようなものを咀嚼して、
未知の生命体をやっている。
ただ、こういった生命体の存在は、宇宙にも生命がいるのでは!?と夢想する、
俗に言う「50億年の孤独」を追いかける人類に希望を見せているらしい。
じゃあ海底生物の孤独は宇宙人が満たしてくれるのだろうか。
ここで推しカプの登場ですが、アバッキオは海底側の生物です。
海上に引き上げるのではなく、一緒に海底にいてくれる。
生物の気配のしないところで、一緒に無機物を味わってくれる。
漫然と、違和感を覚えることもなく、疑問を抱くことを避けながら、
たまに仲間を増やしていたら、
そんな味気のない人生を過ごしていたら、
同じところに並んでいてくれる存在が現れた。
色の無い、無残な人生が、救ったつもりのヤツの人生と似ていたら。
そいつが対等に自分を扱ってくれたら。
おめでとう、海に生命が誕生してから続いた、
40億年の孤独も晴れるよ。
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